地球温暖化問題に関するタスクフォース

10月に,民主党政権下で地球温暖化問題に関するタスクフォースが組織され,GHG90年比25%削減という中期目標についての検討が始まりました.

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/t-ondanka/index.html

春の麻生政権による中期目標検討委員会と同じようなものですが,今回のタスクフォースは前回の委員会と違いメンバーが主に学者で構成されています(求められている役割が違うからということらしいです).モデル分析をおこなう機関・人は前と変わりません(結果を出すまでのスケジュールが非常にタイトなので,前回の分析を拡張・修正するという形になっているからだそうです).

中間報告を読んでもらえばわかりますが,やっと「36万円」のことが訂正されています.36万円という誤った数値が使われたことについては,旧政権や官僚の陰謀だのと言う人もいるようですが,数値の意味が伝わっていなかった(というか,伝えたはずですが向こうが誤解した)ために生じた単なるミスだと思います.

前回の中期目標検討委員会に引き続いて日本経済研究センターがモデル分析に参加しているため私もまた手伝っています.ただ,前回は春休み中だったので時間がとれたのですが,今回は講義期間中で,しかも他の仕事もたまっているので,たいして手伝えないのですが.

あと,中期目標検討委員会のときのCGE分析についてまとめた

http://www.jcer.or.jp/report/discussion/detail3875.html

というDPが『環境経済・政策研究』に採択されました(いつ掲載されるかはまだ不明).ただし,字数制限がきつかったのでDPから大幅に内容を減らさざるをえませんでした.かなり説明をはしょったので,DPを読んだ方がわかりやすいとは思います.