GTAP7データのエネルギーデータ

GTAPデータではガスに関連する財・部門は

  • GAS: extraction of crude petroleum and natural gas (part), service activities incidental to oil and gas extraction

excluding surveying (part)

  • GDT: Gas Distribution: distribution of gaseous fuels through mains; steam and hot water supply

の二つがある。

上の説明文に従えば、連関表における「天然ガス」と「ガス・熱供給」にそのまま対応するように見えるが、実際にはかなり違う。

例えば、GTAP7データでは、日本におけるGASの投入・消費シェアは

部門投入シェア(%)
ely 63.398
gdt 0.034
HH 6.039

となっている。このデータによれば

  • GAS は GDT の生産にはほとんど利用されない(全体の0.034%のみ)
  • GAS は家計によってかなり利用されている (全体の約6%が家計の消費に)

となる。しかし、GAS=「天然ガス」とすると上のデータはおかしい。理由は

  • 天然ガス」の数割は「ガス・熱供給」部門に投入されているはず
  • 天然ガス」は家計には直接消費はされない

から。

以上のように普通の連関表のデータとは一致していない理由は、エネルギーデータの作成の際にいろいろ調整を加えることと、

通常の部門・財の分類とは異なった分類を採用しているためらしい。細かいことはよくわからず。