EUのCBAM(炭素国境調整措置)についての論文

EUは現在CBAM(carbon border adjustment mechanism、炭素国境調整措置)の導入を検討しています。CBAMとは、簡単に言うと、CO2などの温室効果ガスの排出規制が緩い国からの輸入財に対して、その炭素含有量に応じて税金(関西)を課すというような政策のことです(厳密には少し違いますが)。

EUは2030年に向けて、他の地域・国と比較し、かなり積極的なCO2の排出規制を導入することを計画していますが、そのような厳しい規制はEU域内の企業の国際競争力の低下をもたらし、それが炭素リーケージにも繫がるのではないかと懸念されています。CBAMはその炭素リーケージの防止策の一つとして導入されます。

そのEUのCBAMの導入の効果を分析した以下の論文が「独立行政法人経済産業研究所(RIETI)」のDiscussion Paperとして公刊されました。

Takeda, Shiro and Toshi H. Arimura (2023), "A Computable General Equilibrium Analysis of EU CBAM for the Japanese Economy", RIETI Discussion Paper Series 23-E-006, https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/23020002.html

「応用一般均衡モデルによるEU CBAMの日本への影響の分析」に簡単な日本語のサマリーもあります。興味がある方はどうぞ。