ここで話題にしたmendeleyですが、しばらく使ってみたので気づいたことをメモ
- サーバーとの同期がちょっと遅い。クラウドサービスなので、ローカルで保存している情報をサーバーと同期するのですが、そのスピードがちょっと遅いです。PDFファイルをたくさん登録すると、同期に結構時間がかかります。サーバー側でスピードを制限をしているのかもしれません。有料版にアップグレードしたら少しは早くなるかもしれないです(全然変わらないかも)。
- 論文のPDFファイルを登録したときに、自動で文献情報を抽出してくれます。場合によっては全ての情報を正確に抜き出してくれますが、そういうときは文献のDOIという情報を利用しているようです。DOIとはDigital Object Identifierのことです(詳しいことはWikipediaで解説されています)。PDFファイルからDOIを抜き出し、それに従って、ネットのデータベースから情報を持ってくるという仕組みになっているようです。PDFファイルからよく正確に情報を抜き出せるなと不思議に思ってたのですが、直接全ての情報をPDFから抜き出しているわけではありませんでした。
- DOIがない文献の場合には、PDFから情報を抜き出すことになるので、正確にはいかないです。特に、日本語の経済学の論文なんてDOIが付いてないのが当たり前ですから、日本語文献の場合には自動での情報抽出は上手くいきません。
- MS Wordと連携するためのWord用のアドインが提供されていますが、Word 2010対応版はまだなく、Word 2010で利用すると、ちょっとエラーが出ます(使えないことないですが)。
- 引用、参考文献のスタイル。引用部分や参考文献を作成するときに利用するスタイルは変更可能です。たくさんのスタイルがデフォールトで提供されているのですが(ここにたくさんあります)、経済学の論文誌のものはないです。経済学用のものがないということは、経済学者でmendeley使っている人がいないということでしょうか。よくわかりません。
- このスタイルは citation style language(CSL)というフォーマットに従って作成されています。XMLの一種だそうです。なんだかよくわかりません。
- デフォールトで提供されている、harvard styleというCSLを自分用に修正してみましたが、CSLがまだよくわからないので、まともなものではないです。
- CSLで mendeley用の citation style を作成するには、このページやこのページが参考になります。
- このCSLのことを調べていたら、zoteroというものを見つけました。やはり、mendeleyのようなクラウドの文献管理サービスです。Firefoxにzotero用のアドオンがあり、Firefoxから文献の管理ができます。もしかしたらこちらのが便利かもしれないです。